自分の経験から、否定ばかりするリーダーのチーム運営が上手くいってなかったのを見てきたから、この本の内容は共感できる。この本に書いてあるように、否定してしまう人は悪意はなく、悪意がないからこそ厄介なのであろう。
また、本のレイアウトとして、見やすい見出し、適度な行間、強調箇所によるメリハリ、かつシンプルな体裁で読みやすかった。話の構成は以下のようになっており、これも分かりやすくまとめらている。
否定する人の心理
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否定しないマインドの作り方
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否定しない技術
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否定しない自分を作る習慣
ただし、話が進むにつれて話がどんどん細かくなる。そして、メソッド、○〇する技術、○〇する方法、話法、伝え方、会話術、質問法、思考法というような「手法」が沢山でてくる。これらは、もう少しコンパクトにならないのかと思ってしまう。「〇〇という原理原則を守れば、やり方はどうやってもOKです」というように。
本の序盤は読みやすかったが、本の中盤から話が細かくなりすぎて、どういった読者をターゲットにしているのか疑問が残った。
※本の内容ではないけど、本の帯には「否定しないことで9割は上手くいく」と書いてある。人間関係で上手くいかない理由は山ほどあると思う。「9割は上手くいく」は言い過ぎではないか。昨今、この「9割」という表現は色々な本に多用されており、ワンパターン感がある。