エッセンシャル思考(グレッグ・マキューン著)

【タイトル】エッセンシャル思考
【著者】グレッグ・マキューン
【ジャンル】生き方

【評価】

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概要

本当に重要な事を見極め、それにエネルギーを集中する思考法が解説される。本書は大きく4つのパートから成っており最初のパートで「エッセンシャル思考とは何か」が説明され、それ以降のパートではそれを実践する技術が解説される。

本の特徴

対処療法でなく、やり方を変えることに主眼を置いている

レビュー

この本で特徴的なのは、筆者の考え、主張を説明する際に、エピソードが多用されることだ。そのエピソードがあると説明が圧倒的に理解しやすい。本書の最初もいきなりエピソードで始まる。それを読むと「エッセンシャル思考」がどういうものかの全体像がつかめる。このエピソードは仕事をしている人誰にも当てはまりそうな話で、多くの人が共感できるのではないか。エピソードを使うのは他の本もやっているが、本書ではより徹底していると感じた。

また、本の構成として、階層構造がはっきりしている。そのため、読んでいて迷子になることがない。


そして、内容。この本の内容は自分にとって新鮮だった。今の世の中、仕事のやり方を効率化し、より多くの仕事を捌くことが良いとされている。しかし、本書の考え方はこの対極にある。本書では少ない物事を、より良く仕上げることを推奨する。それでいいのか?と思うかもしれない。しかし、本を読み進めていくと、それも納得がいく。


本書でよく出てくるのが、「エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の比較」だ(下図のようなイメージ)。これが繰り返されることで、エッセンシャル思考がより鮮明になっていくる。

※図は自分の作ったイメージ図
そして、印象に残った言葉。

より少なく、しかしより良く。

引用:本書

この言葉にこの本で語られる多くが凝縮されていると思う。自分も、全てをやろうとして、全てが中途半端になるのを、嫌というほど見てきた。この言葉を心に留めておこうと思う。

「エッセンシャル思考」という題名からは、一種の思考法の本かと思ったが、もっと広く、生き方に通じる内容であった。

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