この記事では、仕事で作成する資料などにおける、表の有用性について説明します。これを読むことで、表を積極的に活用してみようと思えるはずです。
はじめに
会社で仕事をしていると、パワポで資料を作る機会ってよくある。でも、その資料、文字だらけ、グラフだらけになりがちだ。その結果、読み手に負担をかける資料になってしまう。そんな時に使える「表を使う」というテクニックを紹介します。表として一般的な物は以下のようなものだろう。
確かにこれは表だ。ただし、数値を使うものだけが表ではない。表には文字を使っても、記号を使っても、図を使ってもいい。そういった方法について見ていこう。
例1
以下のような単語が並んでいたとしよう。
・ニンジン
・玉ねぎ
・チョコレート
・いちご
・水菜
・クッキー
もちろん、これらの単語の意味は分かると思うが、これを見て頭に何か入ってくるだろうか?恐らく、何も頭に入ってこないだろう。
では、下の表のようにするとどうであろうか?
これによって、見た瞬間に頭に入ってくる表現になったのではないだろうか。表にするにあたってはまず、分類と階層化を行っている。分類とは野菜、果物、お菓子というように、属性をもとに分ける作業だ。階層化は分類した要素(ニンジン、玉ねぎ・・・)を、属性(野菜、果物・・・)の配下に収納する作業だ。そして、図はパワポで描いた絵を追加している。
例2
次にもう少し複雑な例を挙げてみる。以下は「靴」について書かれた文章である。
一般的に足を覆うものを履物という。ただし、靴下などは含めず、履物というと屋外に出るためのものというのが普通である。では、履物にはどのような種類があるのだろうか?まず思い浮かぶのは靴である。履物のほとんどが靴といっていいいのではないだろか。靴の他には、サンダル、スリッパなどがある。では、靴はどのような種類の靴があるだろうか?思いついたものを挙げてみる。
・テニスシューズ
・革靴
・スニーカー
・安全靴
・長靴
こうして見てみると、ちょっとした違和感を覚える。テニスシューズは用途、革靴は素材、安全靴は機能、長靴は靴の長さ、スニーカーはデザインを元に分類されている。これらが混ざっていると、しっくりこない。この中で一番大きい括りは用途ではないだろうか。用途には、以下のようなものがあるだろう。
・作業用
・スポーツ/レジャー
・一般(日常生活で使用するもの)
さらに、用途によってどのような靴があるかを書き出してみる。
<作業用>
・安全靴
・静電気帯電防止靴
<スポーツ/レジャー>
・テニスシューズ
・ボウリングシューズ
・スケート靴
・登山靴
・スパイク
<一般>
・パンプス
・スニーカー
・ローファー
・モカシン
このように書き出してみると、ようやく履物についての整理がついてくる。
じっくり読むと意味は分かるが、読む気がしない文章であろう。では、以下のように文章を表にしてみるとどうであろうか?
細かい内容はともかく、一瞬にして履物の全体像が頭に入ってきたのではないだろうか。そして、さらに短靴の種類と解説を図付きの表にまとめると以下のようになる(自分の中ではこれも表と呼ぶことにする)。
これを見ることで、あっという間に頭に入ってくるのではないだろうか。少なくとも、文字だけで箇条書きにされているような文章よりは断然わかりやすいだろう。
まとめ
以上、説明してきたように、表を使うと文字の情報は圧倒的に分かりやすくなる。表を使う事で、分類や階層化した情報が見やすくなる。さらに、そこに図を挿入することでより一層、見た目でパッと分かる表現となる。図は前回の記事で触れたように、自分で作るのがお薦めだ。ここで紹介したような表を使い、普段の資料を分かりやすくしよう。